写真集


島尾伸三写真集『まほちゃん』(オシリス)



 夢中になっての歯磨き姿、大好きなお絵かき、お母さんと一緒のお昼寝など、まほちゃんが楽しく暮らしている日常様子を中心とした写真を80点ほど収録。その愛らしい少女の姿は、娘をもったどの家庭にとっても懐かしい光景でしょう。そして、かわいいだけで終わらない、世代を問わずに読者それぞれが自分の生い立ちを思い出すきっかけになる写真のセレクションです。
 まほちゃん以外に、隣のかよちゃんをはじめ仲良しのお友達たち、母・潮田登久子さん、父・島尾伸三さん、祖父・島尾敏雄さん、祖母・島尾ミホさん、叔母・島尾マヤさんなどが登場。写真家である父・島尾伸三が淡々と記録した日常には、多くの人の心をなごませる、不思議な力があります。
 これらの一部は、今までに島尾伸三氏の写真展で公開されたりしてきましたが、写真集としてまとめられるのは今回が初めて。文学・芸術家一家としての島尾家ファンからの注目はもちろん、誰でも楽しめる写真集です。



 自分が大きくなったことを少し申し訳なく思う時があります。わたしが大人にならなければ、わたしたち家族は小さな家族のままだったかもしれない。小さな部屋ひとつの中家族3人で大きな窓から陽射しをあびて、いつも昼寝をしていたかもしれない。時に他人を家族よりも大切に思う事なんて、大きくならなければなかったのに、と。

しまおまほ――被写体である「まほちゃん」本人



 世田谷豪徳寺の古びた西洋館の二階の一室から始まった三人の生活は、まほちゃんが生まれて二カ月たった、1978年12月の末の頃からでした。南に大きく開かれた窓から冬の日差しがたっぷり入るその部屋を、私たちはいっぺんに気に入ってしまいました。その時から伸三さんと私の、まほちゃんがご機嫌に遊ぶ姿を見守る、平安な日々が続くのです。

潮田登久子――「まほちゃん」のお母さん



 元気な赤ちゃんには「まほ」という名前が付けられ、ええ、私はこの小さな生き物が次第に可愛らしく思えるようになりました。赤ちゃんは、お下がりでもらったサークルベッドの中に置いてあるミルクを自分で勝手に飲んだり、玩具で遊ぶので、それを遠くから時々眺めるのですが、それだけで私は充分に楽しめました。

島尾伸三――「まほちゃん」のお父さんで、この写真集の著者

写真集『まほちゃん』巻末エッセイより抜粋


まほちゃん

著者 島尾伸三(写真)
定価 ¥2390+税
発行・発売 オシリス

ブックデザイン 奥村靫正
体裁 ハードカバー 上製本
判型 横開き 147×204 mm
総頁数 96頁
収録作品 モノクロ写真 約90点 印刷=ダブルトーン
収録テキスト  島尾家3人の家族のエッセイ


ご注文は、books.osiris@nifty.com まで。

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